API Meetup Tokyo #8 〜FinTechとAPI〜
SMBのバックオフィス業務を最適化するAPI連携
freee 藤崎さん
- @fuki_tip
- 某製造業の研究所の社内SEから転職
- freee('13 2~)ではマーケティング、パートナーアライアンス、プロダクト連携
freeeの紹介
- 「スモールビジネスに関わるみんなが創造的な活動にフォーカスできるよう」
- 今取締役はほぼex-Google勢
- 従業員100+
従来の請求書受領〜支払の事務はとても煩雑
- 同じ情報を何度も入力しないといけない非効率さ
- スモールビジネス向けクラウドサービスが増えている
- NRI調べによると、クラウドサービス利用企業の労働生産性は9ポイントほど高い傾向
- クラウドシフトによる経済効果は5.9兆円
API連携の推進
- freeeは'13 10月(2万事業所の時期)からAPIを公開
- 現在は30万↑事業所
- スクレイピングと違い、API連携は破綻しにくい
- API連携の例
- POSレジ
- ユビレジ
- Airレジ
- 日々のレジ売上が簡単に計上できるように
- 「売上の記帳が0秒になりました」という事例も
- クレジットカード決済
- Square
- Coiney
- 管理画面上の集計をAPI経由でカード売上、決済手数料
- 銀行口座へ入金されるにあたっての手数料分の差し引きなども正しい値で取れる
- ECショップ
- BASE
- Y!ショッピング
- EC売上、支払いケースごとの決済手数料、そのほかの手数料
- 帳票の電子保存
- ScanSnapのS-cloud
- 読み取ったドキュメントを読み取って自動でサービスにpush
- A4プリントはGoogle Docs、名刺はeight...など
- 帳票をfreeeにpushする連携も
- 金額、日付や勘定科目をOCRで自動入力
- 読み取ったドキュメントを読み取って自動でサービスにpush
- ScanSnapのS-cloud
- POSレジ
バックオフィス業務をクラウド上におくことで、自動化・バックオフィス最適化が進んだ
今年の動き
クラウド完結型社会
- 認証さえ組めば、情報の再利用が簡単に可能になる世界
- リリースから半年でAPI公開、外部から叩いてもらうことで再利用を強く推進してきた
Q&A
- ドメスティックなサービス、スケールは契約数なのかなと思う
- 政府に向けてのロビー活動みたいなものってやってます?
- 日本特有のサービスである一方、パートナーとの連携の間で気にかけていることはあるか
- 日本のスモールビジネスに一番詳しい、という自負がある
- 市場にアウトプットしていこう、という意気込み
- そのアウトプットが良い形に転がることを期待してる部分もある
- 日本のスモールビジネスに一番詳しい、という自負がある
- 今後おもしろそうなAPIはありますか
- セキュリティって
- オンラインバンキングのID/passはFWの向こう、ネットワークに繋がらない場所にストアしている
- 法人決算情報については最終的にパブリックになるものなのでSMBなら神経質になりすぎなくてもいいのかな、という印象
- セキュリティに関する説明をし終えて、懸念されるユーザーはやはりいて、ロストしている顧客はやはり一部ありそう
- 100%は不可能、おそらくこのリスクはクラウドサービス全般が負っているものだと思う
- 大企業向けは?
- 今のところ狙うつもりはない
- レイテンシが主な原因、技術的に可能になるかもしれないが...
- 今のところ狙うつもりはない
PayPal APIで紐解く決済の仕組みとこれから
PayPal 岡村さん
- @benzookapi
- Scala, Java, Ruby, JS, PHP, Powerpoint
- Integration Manager
- この3月からjoin
BattleHack Tokyo
PayPalとは
- ネット上の財布を建てて、ネット上でお買い物してもらう
- 日本では銀行口座を直接後ろに建てることは出来ない
- 売り手に直接クレジットカード情報を渡さず、アカウントに隠蔽した状態でやりとり
- 売り手・買い手両方への保護、システムと24365監視
- 1.6億アクティブアカウント、26兆の流通額
- 50%以上が国際取引、26通貨に対応
国内の利用会社はfreee同様、スモールビジネスのプレイヤーが多い傾向
-
- ピーター・ティール "Zero to One"著者
- イーロン・マスク
決済について
-
- PayPal APIの種類
- 通常決済(Checkout)
- 定期決済(Recurring Payment)
- 事前承認をもとに決済を定期的に繰り返す
- 月額会費制サービスなど
- 定期決済の成功、失敗はPayPalから通知を受け取る
- 無料期間なども対応可
- 任意決済(Reference Transaction)
- 事前承認を元に任意のタイミングで決済する
- ゲーム課金、動画月額支払など
- プリペイド的な使い方
- 売り手の自由度が高い強力な決済、別途審査が必要
- 通常決済とほぼ同等のパラメータが使用可能
- 連鎖支払(Chained Payment)
- 一括支払い
- Sale/Auth/Cap/Order
- Sale: その場で支払い完了
- Auth+Cap的なやつ
- Auth(orization): クレカなどの与信だけ取る
- Cap(ture): 与信をもとにした支払い完了
- Order: PayPalアカウントの確認のみ
- 注文時にAuthして配送時にCapなど
- Sale: その場で支払い完了
使いたくなったでしょ?
- Sandbox!
- 支払い・受け取りし放題!
- サービスが儲かっている妄想ができる!
海外の新サービスと決済のこれから
- US PayPalのサービス
- 日本の決済のこれから
- Q&A
- PayPal APIを叩くクライアント側で気をつけることは?
- クライアントになるのは売り手側、FB/TwのOAuthのように代理で叩くような窓口はほぼない
- 「Login with PayPal」という似たようなやつはあるが...
- ただただ売り手側の決済を叩く、というのが実態なので、やりとりとしてはトークンの交換で完結する
- やりとりする情報自体は絞られている
- リダイレクト先のパラメータが完全一致してないとエラー、など、そのあたりはガチガチ
- 逆にサーバ間で認証が完結するので、RESTに準拠している分のセキュリティはまず担保している
- クライアントになるのは売り手側、FB/TwのOAuthのように代理で叩くような窓口はほぼない
- 可用性をビジネス的にどうネゴシエーションしている?間違ったアプリ側のリクエストに対するフェイルセーフは?
- 傾向から分析してシステムに落としたり、人材の傾向はあるか?
- 不正(fraud)の積み上げは社内であるし、セキュリティの会社を買収していたりもする
- BrainTreeはそのあたりのエンジンがある
- 人材としてはコンプライアンスの世界の人が多い、お金を扱ってきた人
- 不正(fraud)の積み上げは社内であるし、セキュリティの会社を買収していたりもする
- PayPal APIを叩くクライアント側で気をつけることは?
Banking API and API Ecosystem
藤井達人さん
銀行系のAPIがどういう可能性を持ってそうか、といったところを個人的な見解も含めて
伝統的な金融業界は宇宙人に攻め入られている
- Disruption
- 銀行の三大業務
- 預金
- Y-DLEE, Levelmoney, Geezeo, ...
- 為替
- stripe, ...
- 融資
- Lendinglob...
- 預金
- このへんのFinTech組み合わせたら銀行できちゃうのでは???
- Open Architecture POSをGoogleの人たちが組み上げちゃったりしてる事例もある
Banking APIとは
- Retail Banking APIs
- 一般
- 口座開設、残高照会など
- Commercial Banking APIs
- 法人
- 企業のキャッシュマネジメントシステムやFX,EDIなどへの連携
- Internal APIs
- 内部
- 社内の開発効率アップのためのAPI
- Retail Banking APIs
- Banking APIは、ガートナー社のハイプ・サイクルにも登場
事例
- Citi Mobile Challenge
- Credit Agricole
- フランス最大の銀行、ヨーロッパトップ2
- 運営しているCA STOREで認証されたアプリはCredit AgricoleのAPIを叩ける
- リテール系のAPIをヘルスケアと組み合わせたり、などなど
- わりと変なアプリもある
- Barclays
- Capital One
- アメリカ大手
- もともとクレジットで大手、加盟店のユーザーへのレコメンデーション・ポイント付与のためのエンジン・APIを提供
- Capital Oneはかなりエッジなことが好きな銀行
- ハワイのCapital One 360 Cafeでアイス食べながら銀行員にお金の相談したり、
何が目的か?
- イギリスではBanking APIの標準化が進められようとしている
- ロンドンとNYは世界で一番FinTechで勢いがある場所
- イギリスは政府レベルでFinTechで推進、オーピンデータのビジネス化の一環
- 英政府の銀行口座ポータビリティ制度、しかしあまり使われてない
- 金融商品や顧客サービスに対する透明性に不信感が有るためのよう
- そこの透明性を高めていこう、という機運がある
- Banking APIを使うと何が出来るのか?
銀行サイドでは?
まとめ